3Dレーザスキャナによる函館漁港船入澗防波堤の三次元計測

発表者:和田雅昭、鈴木恵二、長野章、西村正三、増田稔
発表・学会誌:平成18年度日本水産工学会学術講演会講演論文集,pp.207-210(2006)

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 函館漁港には近代土木の父として知られる廣井勇(ひろい いさみ)博士の設計、監督により明治時代中期に建設された船入澗防波堤があります。船入澗防波堤は、明治29 年に着工し、明治32 年に完成した石積み防波堤で、完成してから100年以上経過した現在も現役の防波堤として使用されています。また、北海道で最初の近代港湾施設であり、日本における近代港湾の歴史上においても、貴重な土木遺産として注目されています。

0301.png 船入澗防波堤は写真右部の延長102m の北側防波堤と写真左下部の延長9m の南側防波堤に分かれており、それぞれの端に灯台の台座が残っています。
 しかしながら、本防波堤はコンクリートで被覆された天端のほとんどの部位で亀裂が入り、堤内側の肩や斜面部に損傷している箇所が多く見受けられるなど、老朽化が進んでいます。このことから、保存や修復についての検討が行われはじめました。
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0305.png そこで、船入澗防波堤の基礎資料を作成するため、東京湾第三海堡の撤去構造物や広島の原爆ドームの3次元化処理で行った実績をもとに、3Dレーザスキャナを用いて、本防波堤の形状把握とデジタル保存を行いました。本報では、この計測状況および3Dレーザスキャナの活用について提案と報告を行っています。

0307.png −修復や解体により現在の形状を失う歴史的建造物を、3Dレーザスキャナを用いて三次元計測し、デジタル保存する取り組みは、学術面だけではなく、その記録や情報を後世に残すという意味で意義深いものとなります。3Dレーザスキャナによる船入澗防波堤の三次元計測では、従来のトータルステーションや手測りによる計測に比べ、短期間に高精度の計測を実施することができました。

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0311.png 解析の結果、ひとつひとつの間知石(けんちいし)やその接合部を詳細に計測することができており、修復を行う際の基礎資料として十分に活用することができることがわかりました。また、損傷箇所とその状況,修復の有無などに関する情報を埋め込んだGIS モデルを構築することにより、船入澗防波堤の維持管理に役立てることができると考えます。

0312.png 今回の計測は全て陸上部から行ったため、係留中の船舶により遮蔽部が生じるなどの理由により、形状の一部が欠損しています。また、レーザは海水面で反射することから、水面下部の形状は未計測となっています。そのため、ナローマルチビーム測深機による音響計測により水面下部の形状を三次元計測し、基礎工から上部形状までの連続した三次元形状を取得することが今後の課題となります。
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 ※本計測は公立はこだて未来大学平成16年度戦略研究費により実施されました


 ※補足:現在は、ナローマルチビーム測深機による計測を終え、基礎工から上部形状までの解析を行っています。

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コメント

写真から3次元形状を作成するプログラムを作っています。3次元計測もできるかと思います。
よろしければ、御覧ください。
http://www3.plala.or.jp/SolidFromPhoto

投稿者 SolidFromPhoto : 2008年03月09日 22:55

弊社の担当も三次元データのモデリングに苦労しているようです。水面下の音響計測データと上部とは互換性はありましたか?

投稿者 桃田幸男 : 2008年09月11日 09:52

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