桟橋の撤去工事(神奈川県)平成17年2月〜平成18年10月

システムイメージ 平成17年2月、宮崎行き航路の廃止に伴うフェリー関連施設の
撤去工事が始まりました。物流倉庫の建設計画が進む陸上部から
着手し、建物や歩道橋、アスファルト舗装、旧護岸の撤去が終了、
6月から海上部の桟橋撤去工事が行なわれました。1万トン級の
フェリーが着岸した巨大な桟橋は、解体するコンクリートが7,900㎥、
引き抜く鋼管杭は468本にもなります。

 現場から北へ1kmほど先には空港が広がっており、特に滑走路が
近いため、航空機の運航の安全上、海面から34mの
航空制限区域内での作業が求められました。

 高さ制限のある場所で長期間、最長65mの長尺杭を
引き抜きながら10〜20m毎にカットする工事を行なうことから、
安全性の確保と施工管理の効率化を図る新たな作業船高度の
監視システムを導入しました。

作業を行う起重機船・海上でメッシュ型無線LAN
 当現場では起重機船などの作業船が複数同時に稼動します。
各作業船の施工管理に加え、全作業船の施工状況を遠隔地から
リアルタイムに監視するため、メッシュ型無線LAN
(Strix SYSTEMS)を導入しました。
 従来の無線LANの場合、インターネット網からアクセスポイント
までは有線でLANケーブルを敷設しますが、メッシュ型では
アクセスポイント同士が無線通信を行い、インターネット網に
有線接続されたアクセスポイントまでデータを転送します。
アクセスポイントは自由に移動可能です。
 海上の全ての作業船と陸上の現場事務所にアクセスポイントを
設置し、通信速度が毎秒54MBのネットワークを構築しています。
メッシュ型無線LANの海上工事への導入は日本で初めてとなりました。

クレーン操縦状況・作業船高度の監視システム
 航空制限高度を侵害しないように、作業船の高さ管理を確実に
行なうため、起重機船のジブ先端にGPSアンテナ、ジブの
付け根に角度計、ブリッジにGPS方位計を装備しました。
 船内は無線LANによって計測データを通信し、クレーン操縦室の
パソコン画面上に、航空制限高度に対するジブ先端の高さを
断面図で常時グラフィック表示します。
 また、操縦室のパソコンに赤・黄・緑の三色警告灯(パトライト)も
接続し、二段構えでオペレータへ注意を促しました。
作業船高度監視システム画面

WEBカメラによる映像・遠隔地からもリアルタイムで監視
 複数の作業船の施工情報は、メッシュ型無線LANおよび
インターネットを介して、全て独自サーバに定時送信しています。
これにより、遠隔地の事務所からは各作業船の動向を
パソコン画面上でリアルタイムに監視することが可能となりました。
今回撤去を行った468本の鋼管杭については、
撤去前・中・後の杭情報を船舶の施工管理員が入力し、
サーバ上で杭の出来高を管理しています。

 現場詰め所には全方位に自由回転するWEBカメラを
設置しました。施工状況はもちろん、隣接する公園からの
侵入者など、詰め所から見える現場区域の様子を遠隔地にある
事務所のパソコンでリアルタイムに監視し、更なる安全性の確保に努めました。

システム概要図

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